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●この浮世絵は毛彫りの美しさと技術の高さで良く例としてあげられる。猫の白毛の柔らかさまで表現している。もちろん、細さも細く素晴らしい。この彫りを生かすのが摺師である。いかに髪の毛を潰さずに生かして摺る事が出来るか、摺師の腕が試される。この浮世絵には摺師の印も押されている。 |
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●画題「東海道五十三駅 日本橋・松魚売」改印・福島和十郎・村松源六、彫師・彫竹(横川竹次郎)、摺り・大海屋久五郎、嘉永5年(1852)3月、配役・坂東三津五郎。 国立国会図書館デジタル化資料。 拡大表示 |
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●嘉永5年の役者見立東海道五十三駅シリーズ55図は彫り・摺りとも素晴らしく衣裳の豪華さや髪の生え際やほつれ毛の表現が楽しめる。彫り師や摺師も一流を揃えた。 空摺りの例が「こもち浮世絵」と「シタ賣」のページにあります。同じ画面の浮世絵で、摺師の名前の入った浮世絵とない浮世絵がある。 右筆者所有の浮世絵 拡大表示 左国立国会図書館デジタル化資料 拡大表示 |
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●画題「東海道五十三次の内 平塚 万長娘おこま」
絵師・歌川豊国三代 年代・嘉永5年(1852)3月 名主印・米良太一郎・渡邊庄右衛門 彫師・横川竹二郎・俗称・馬鹿竹(頭彫の名人)版元・伊勢屋喜三郎 ●空摺りの種類 1.決められた箇所を強調して模様などを出す。 2.衣服などの部分を強調して柄などを出す「きめだし」。 3.浮世絵などを摩擦して艶(ツヤ)を出す「艶摺り」。 | ||||||||||
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『錦絵の彫と摺』石井研堂著 山下恒夫解説 芸艸堂(復刻版)平成17年 定価8000円+税 トップ扉に戻る |