六郷用水「南北引分」と「ぬめり坂」を見る 六郷用水ー3
写真

六郷用水をまたぐ筏道(いかだみち)……
 写真の左方向は、環状八号線よりほぼ真っ直ぐの道である。右のカーブ道はぬめり坂と言われ、坂上は二股の道になる。六郷用水に平行な嶺道(左側)は、庚申塔、白山神社、観蔵院(峯の薬師)前から御嶽神社を経て田園調布から世田谷を目指し青梅にいたる。江戸時代からある筏道のひとつである

写真の左方向は環状八号線で、信号を渡り光明寺に行ける、光明寺裏の道を進み女堀あたりから六郷用水に沿って浅間神社下に出る。多摩川沿いに青梅を目指す、これがもう一つの筏道です。光明寺あたりが筏道の別れ道だったようです。頓兵地蔵、新田神社、東八幡神社をすぎて羽田の筏宿に向かうのは共通だったようである

看板写真下丸子への「分水口跡」案内図
 ここから六郷用水を下丸子方向へ分流した。一般的に「南北引分(なんぼくひきわけ)」または「矢口の引分け」と言われた分水口は、北堀(北東方向)と南堀(南東方向)と言われ、分水口は石組みで作られ、堰止めした水を分けた、分水口構造はよく分からない。
  また、実際の分水口は、現地を歩いた感じでは、北東方向に数十メートル進んだ所のようだ。北堀はここより平間街道に沿った形で進み、池上本門寺へと続く

写真←●左の写真は、案内板からUターンするように左側(北東方向)の道を見たところ、池上方向である。
 下の写真は数十メートル進んだ所にある南堀(南東方向)への分かれ道。マンションに沿った道がそれである。住所 南久が原1-30 付近

写真←●左の写真は、池上線「千鳥町」駅、踏切右側に駅がある。正面の大きな松は「さっぱら公園」である、六郷用水は公園台地の裾に沿って流れて池上へと行く。


公園
左の写真は千鳥町商店街を緩やかに蛇行して進む六郷用水跡。時には左写真のように狭くなる。下の写真は平間街道と平行して流れる六郷用水跡の道、「千鳥いこい公園」付近である。

千鳥町付近は武蔵野台地の多摩川縁であり、ここから多摩川までは平坦な土地である。江戸時代には現在のように多摩川の高い堤防はなく、ここより多摩川の川面を見ることが出来たのではないか。

公園2下の写真から数百メートル先は、第二京浜国道の池上警察署前付近である。左の丘は山王で道は山裾に沿っている。