フェノロサと弟子の岡倉天心は、全国の社寺を回り美術品の学術的解明と保護に勤めた。この折り、彼自身も自分への給料で多くの美術品を買い求めた。集めた20,000点にも登る美術品はボストン美術館に寄贈された。この時の金額は28萬ドルであったという。彼のコレクションの白眉は「平治物語絵巻・三条殿焼討の巻」である。値は1000円であったという。
同じように友人のウィリアム・スタージス・ビゲローは密教に興味を持ち、50,000点にものぼるコレクションを集めた。日本と中国の美術品をボストン美術館に寄贈した。平安仏画『大威徳明』も含まれている。(日本にあれば国宝である)ボストン美術館所蔵
またフィノロサから収集品を譲り受けたチャールズ・ラング・フーリアは明治5年(1871)から五回も訪れ、大量の美術品を買い入れた。
俵宗達『松島図屏風』を含め、北斎の浮世絵160点などは後にフーリア美術館に寄贈された。次のページに続く
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