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●その効用は、キリスト誕生と同じ2000年前から知られていた。神官が王に接見するときに「息を清らかで、さわやかで、かぐわしくするためにナツメグとクローブを口に含んでいる」と言われている。しかし、その産地は謎のままであった。アラビアの商人でさえ分からなかった。 取引の形が特殊で相手が「精霊」とであると信じられていたからである。島民との物々交換のような対面交易で無かったためである(沈黙交易)。12世紀以降は、ジャワ島の付近であるとわかりはじめた。 ●その形も変わっているため、中国では「丁香」(釘のスパイス)と呼ばれ、また、他の国でも「釘」にたとえられた。薬の効用以外にも料理用スパイスとして重要であった。特にイランの古王国パルティアでは、クローブとナツメグは「王の香料」として貴重なものであった。丁字について知るサイト ■丁字(クローブ)シジギウム・アロマティクム (Syzygium aromaticum) |
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〈丁字の木の実録〉 「肉ずく」はバンダ島にのみ育つ常緑樹の実で、ナツメッグ(ナツメグ)ともいわれる。メースと言われる香料もこの木から造られる。 動物性の香料としては「竜ぜん香」、「麝香」があり、香木としては、「壇香」 もある、正倉院に納められていることから良く知られている。どちらも古くから 珍重されたものである。 〈現在の丁字生産地〉 簡単に紹介したが香辛料は、防腐剤としての効能とのほかに媚薬や強壮剤の効果もあり、薬として食欲増進、解熱剤、鎮痛剤として利用された。海上交易品で 特に貴重品となり、莫大な利益をもたらした。 |
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