長崎出島のオランダ・カピタンの依頼による水彩画15点 北斉以外にも応為の
作風が見られる。ライデン国立民族学博物館

シーボルト(1796〜1866)が持ち帰った水彩画は15点である(内10点を掲載)。これらの画は、文政5年(1822)にオランダのカピタン(商館長)ヤン・コック・プロムホフ(1779〜1853)が北斉に依頼し、後ほどシーボルトが受け取ったと言う(1826年3月・江戸参府)。発注時に二種類のオランダの画用紙が渡され、この紙に描いて欲しいと要望された。(注・久保田一洋)
『シーボルトと日本』編集:京都国立博物館 東京国立博物館 朝日新聞社 発行:朝日新聞社 1988年
 
『端午節句図』は応為の制作であるという説もある。子供の手が
ほそく曲がっており応為の特徴である。また、無意味な木材の
横と縦などは不要と思われるが、これも応為の特徴である。
『端午節句図』無落款 縦40.2p×横27.9p(注・久保田一洋氏) 
 
『遊女と禿図』(年始回りの遊女図)応為の制作の特徴から彼女の
作品と思われている。(注・久保田一洋)無落款 
縦40.0p×横27.6p 

 
応為の制作の特徴から彼女の作品と思われている。
(注・久保田一洋) 
『年始行図』無落款 縦39.9p×横28.3p
 
魚屋北渓(ととやほっけい)の作と思われている。(フォラー氏)
応為の作(注・久保田一洋氏) 『花見図』 縦40.0p×横27.1p
 
 
『武士と従者図』 縦39.5p×横27.5p
日本・オランダ修好380年記念展覧会 図版『シーボルトと日本』編集:京都国立博物館 東京国立博物館 朝日新聞社 発行・朝日新聞社
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