《ドードーの体重は……?》
キッチナー博士は始めて動物力学で、体型の復元も試みている。

 まず、発見された全身骨格から立体モデルを創る。 ドードーはハトの仲間なので、他のハトを参考にして、筋肉の付き方から粘土によるモデルを創る。そのモデルを水に沈めて体重を推定する。この結果、体重はいままでの半分12〜13キロと推定された。骨の強度や卵の大きさなどからも、これぐらいの重さであろうと推察された。 以上のことから、まったく新しいドードー像が復元された。
キッチナー博士の復元を参考にして、当時の原始モーリシャス島の森に立たせたのが、黒ドードーの イメージ写真である。

アンドリュー・キッチナー博士の論文Justice at last for the dodo)
 案内、アンドリュー・キッチナー博士の論文を紹介しているサイト。写真も掲載してあり、テキストは英文だが写真を見ているだけで楽しい。
Andrew Kitchener is a curator at the Royal Museum of Scotland.
New Scientist - 28 August 1993
雑誌、ニューサイエンティストのホームページ

  「オックスフォード大学新聞」1999年1月21日版から転載
 
 動物学の部長、ケンプ博士によれば、同博物館にはドードーの頭の骨、足の骨、モーリシャス島から発掘された骨などと、資料や画などが保存されていると言う。これらの資料などをもとにしてエジンバラの鳥類学者であり、芸術家でもあるアンドリュー・キッチナー博士が新しい復元を試みました。
 この結果、ドードーは生きていた頃に近くなり、スリムになりました。サバリエが描いたドードーと違い現実に近いものとなりました。ケンプ博士によれば、DNAの分析からドードーはハトから枝分かれした種で有ると言うことです。 ドードーは1860年に、博物館が開館してから展示されており、チャールズ・ドジスンは時々訪れており、『アリスの地下の冒険』のインスピレーションを得たという。

キッチナー博士の復元で目立つことは、ドードーがスマートになったこと、羽根の位置が違うことである。(私見)

 比較してみると首の付け根のところに羽根がある
複製は博士のものである。アメリカ自然史博物館の複製は、羽根が胴体のほぼ中央に近い位置にある。この違いは複製の制作された年代によって違うらしい。
この博物館の復元もとになったドードーが、別種であると言われている「ひとりものロドリゲスドードー)」であるからと思われる。博物館のホームページには、剥製と全身骨格の写真があるが、剥製が全身骨格から作られたものか、古い資料からのものかはっきりわからない。羽根位置の違いは上記の復元写真ページを参考にして見て下さい。


イギリス オックスフォード大学博物館の新しいドードー復元(From Wikipedia, the free encyclopedia Photographer: Ballista拡大表示 

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