《ペゾファプス・ソリテアー》(別名ひとりもの)
●学名 Pezophaps
solitarius(ペゾファプス ソリタリウス)
ハト目ドードー科 (ひとりぽっちの歩くハトと言うラテン語)
リンネの学名 不明
《体色、体型》 褐色をおびた灰色
●1691年から1693年にかけ、フランス人入植者フランシス・レギュア(ルグア)達がドードーを求めて3つの島を探検した。(冒険というよりもフランスを追われたユグノー教徒の一団である)フランソワ・ルガの旅行記詳細 2013.03
モーリシャスとレユニン島では見つからなかったが、ロドリゲス島では見つけることが出来た。彼らはフランスを脱出したユグノー派の一行で、この島に着いたときは8人であったという。2年間過ごしたのち、モーリシャス島に渡ったが捕らえられて、3年間孤島に幽閉された。そのあとジャワ島におくられ、自由になったのは1698年のことである。1708年にその生涯の旅行記(冒険航海記)を出版した。
旅行記から……(独り者と呼ばれるドードー〉イラスト拡大表示
『この島で最も目立つ鳥は、独り者と呼ばれる鳥である、数は多いのだが群をなしていることは滅多にない。たいていはひとりでいるからだ。雄は体色が灰色と褐色、体長は1メートル、体重は20キロ以下である。脚は七面鳥に似ており、嘴も七面鳥に似ているがもっと鉤形に曲がっている。
尾は完全に退化しており、体の後部は馬の尻のように下方に傾斜している。翼があっても飛べないが、この翼は喧嘩のときには有力な武器になる。マスキット銃の弾ほどの骨があって、それが相手を撃つのである。3月から9月にかけてまるまるに太り美味である』と書いている。
(フランシス・レギュアの『冒険航海記』1708年より)
嘴(クチバシ)はいちだんと短く、むしろヒクイドリに似ている。一方、首と脚はドードーより長く、翼にはフランソワ・レギュアの書いているように「マスキット弾大」の骨の突起がみられる。雄と雌の性差は大きく、雄は3キロほど重かった。
●フランス人入植者フランシス・レギュア(ルグア)以外にこの鳥を見たものはなく、この鳥がいつ滅びたのかはっきり解らない。
● 別の説によれば、1761年にフランスの天文観測隊が島にやってきた。その中のひとりピングレが飛べない鳥を見ている。これがドードーならば最後の視認記録となる。
●絶滅したトキの仲間か……
ロドリゲス島の発掘で、多数の骨と骨格がいくつか発見された。このことから、モーリシャスやレユニオンドードーと多くの点で違い、別の種ではないかと言われる。G・イヴりン・ハッチンソンはレユニオンドードーと考えられたドードーは比較的まっすぐな嘴をもつ絶滅したトキの仲間と考えた。
●海岸では、今でもこの鳥の胃石が見つけられると言う、現地人は、ナイフを研ぐ砥石代わりに使うという。現在、博物館でみられるドードーの復元模型はこのロドリゲス島のもので、数もおおいといわれている。
絶滅年代 1761年か1763年 という説と、フランスのブリタニカの記載によれば、絶滅したのは1790年であるという。
●ロドリゲス島は全長10マイル、幅4マイルの小さな島であまり開発されておらず、古い姿を残している。ロドリゲス島の自然
●当時描かれたドードーのイラストが第三章、ドードーアラカルトにあります。
|