太った醜い標本の謎、何故太ったドードーになったのか、写真の与えた影響

わずかな遺物………
 ヨーロッパに連れてこられたドードーが残したものは、干からびた頭部と脚、なかば化石化した数片の骨だけである。 今もオックスフォード博物館に展示されている。
 しかし、誇張された絵などは科学的に復元する資料には適しておらず、剥製が失われたことは正確なドードードードー頭部の姿を再現することを不可能にした。それ以外には数百の絵やエッチングと航海記などの記録だけである。 
 展示
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残されたドードーの頭部や足など、オックスフォード博物館蔵。
 
《19世紀にモーリシャス島で、再発見されたドードーの全身骨格》

ドードーの化石
ジョージ・クラークの発見

 1863年、モーリシャス生まれたジョージ・クラークは何とかしてドードーの骨を見 つけたいと考えていた。

  モーリシャス島は過去の大規模な開発により、ドードーが生きていた頃の自然はほとんど姿を消している。島は火山島であったために溶岩や粘土層が地表を覆っているので、化石は流され、地面を掘っても骨が出ることはないだろう。 そこで彼は考えた。死んで骨になったドードーは雨に流されてどこかに運ばれるはずだと、そこでめぼしい三角州を掘るうちに、ついにマレ・アウ・ソング沼(夢見る海)から大量 のドードーの骨を発見した。
クリックで古いモーリシャス島の地図を見る
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ドードーのレプリカは世界の博物館にある

また、剥製を元にした精巧なモデル(レプリカ)が作られ、イギリスの大英博物館、オーストラリアの西オーストラリア州立博物館、南アフリカ博物館におくられた。もちろん、モーリシャス島の博物館(モーリシャス協会)にも完全骨格が展示されている。(参照モーリシャス紀行にあります。)また、学名や入手の経過は不明だがドイツのフランクフルトにある、博物館(SENCKENBERG)にドードーのわかりやすい骨格標本が展示されています。この博物館には他の絶滅動物の標本も展示されています。モア、旅行バト、グレート・オーク、カロライナインコ、ヒースヘンなどである。

展示写真はフランクフルトの博物館(SENCKENBERG)である。その左側にあるのはドードーの脚の部分(レプリカ)である。骨格標本は新しいドードーのもの。 下の写真はアメリカ自然史博物館の骨格標本
ドイツの博物館写真

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