●十寄神社の狛犬について……
十寄神社には2対の狛犬がある。参道手前の昭和14年6月寄進の狛犬と社殿入口にある享保3年(1803)の狛犬である。
享保3年(1803)の狛犬は、頭に角の跡があり狛犬(獅子)の雄であろう。左の狛犬は顎したから耳にかけて髭を模した飾りがあり、雄の狛犬と思われる。右はその髭がなく雌の狛犬と考えられる。口の開きは同じようだが右の雌狛犬は下を少し出している。耳は垂れておりこのことからも狛犬(獅子)だと考えられる。髪は長く、雌のものは柔らかく体の前部分に流れている。全体の感じも雄の方が精悍で、雌は表情が軟らかい、よく見ると細かい部分にこっており石工の技量を感じさせる。