●「笑う狛犬」、稗田神社の不思議な狛犬
上の写真2枚が左の阿像である。下の写真が右の阿像である。どちらも口を開けた阿像であろうと思われる。笑っている以外に他の大きな特徴は、耳の位置がかなり後ろにあり寝ていることである。また、おでこの上に二つの渦状「前髪」がある。背中の髪も渦を巻いており、尻尾も渦を巻いて左右に流れる。足の爪は大きく四つである。左右とも同じ姿をした阿像であろう。江戸時代の狛犬と考えて良さそうだ。
●台座(左)には、願主として「氏子一同、昭和34年8月15日、青山石勝」とある。台座(右)には、願主西山○建○、鎮座千二百五十年とある。千二百五十年とすると鎌倉時代・建長2年(1250)となる、その頃の創建と記念したのであろうか。台座と狛犬の年代は違う、台座のみを後から作ったのである、昭和時代の狛犬とは思われない。江戸時代の奉納であろう。
●稗田神社の祭神
誉田別尊、天照大御神、武内宿禰、荒木田襲津彦命、春日大神である。
(注)稗田神社の稗には、「くさかんむり」が付くのだが表示の関係から易しい字にした。