江戸名所図会『八景園』今の大森駅山王口である 松は二本ある


江戸名所図会に描かれた八景坂の「鎧掛松」
 右側の小さな松が、歌川広重の浮世絵(1856年)では描かれていない。上の江戸名所図会の制作年代は天保5年(1834)〜天保7年(1836)である、広重が描くまでの20年間に地震があり崩れたのであろうか。

調べてみるとこの間に大きな地震は3件である。
1.嘉永1年(1848)5月8日、
2.嘉永6年(1853)2月3日、
3.安政2年(1855)10月2日である、
おそらく最後の安政2年(1855)の江戸直下型地震により、松の岩盤が崩れ落ちたのであろう。私はそのように考えている。道は池上道(平間街道)である。

目次扉に戻る     戻る