●「縞揃女弁慶 鉢植えの花(布川合戦)」 〈狂歌〉 種員『鉢植えの花は をらねと 制礼の控えに に(似)たる ゆ屋の布か爪(深爪)』 この歌の解釈は『幕府がお探しの女は挫けませんよと、控えの札に書きましょう。(私が傷から流す血は)湯屋でつくった深爪ほどのささやかなものです』(『狂歌と着物の模様のメッセージー浮世絵の女性達ー』伊藤敦子著 朱鳥社刊 2005年)。着物は弁慶縞(太縞格子)にもう一つの格子を重ねた、洒落た柄である。手に持つのは手鏡である。