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『唐紅毛渡写生図』絵・宋紫石(楠本雪渓)
宋紫石(そう しせき)は、江戸中期の画家である。本名は楠本幸八郎、号は紫石、雪渓、雪湖などである。生没年は正徳5年(1715)から天明6年(1786)。40才頃に長崎に行き、熊斐について沈南蘋(ちんなんひん)の画法を学び、清人画家宋紫石にも教えを請い、名前も師匠の宋紫石を名乗る。江戸に沈南頻(ちんなんひん)を広め大きな影響を与えた。国立国会図書館資料によれば、書名は「から・もろこしわたり……」と読むらしい、渡りは持ち込まれた鳥の事である。絵は長崎の高木家の御用伺絵から11点を写し、他の図譜から17点を写した図譜であり、楠本雪渓が長崎に遊学した頃の仕事である。
また、宋紫石は平賀源内の編んだ『物類品隲』(ぶつるいひんしつ)六巻の絵を担当した。 |
●「連雀(れんじゃく)」スズメ目レンジャク科、日本には冬鳥として、キレンジャクとヒレンジャクが見られる。全長20センチぐらい。葡萄色で冠羽がある。国立国会図書館デジタル化資料
『唐紅毛渡写生図』である。絵は28点。絵は長崎の高木家の御用伺絵から11点を写し、他の図譜から17点を写した図譜である。国立国会図書館デジタル化資料所蔵
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●「喜雀 カササギ」スズメ目カラス科、日本では、古来から有明湾を囲む地域に住んでいたらしい。少数で生息する、佐賀県の県鳥で「カチガラス」と言われる。生息域は国の天然記念物に指定されている。鳥の知能は高い。
吉兆の鳥と言われて朝鮮半島から、秀吉の朝鮮出兵の時、日本に来たらしい。国立国会図書館デジタル化資料
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● 「白頭鴬 春告鳥(ウグイス)」スズメ目ウグイス科、「ホーホケキョ」と鳴く、日本三鳴鳥の一つである。鳴く鳥として日本人に愛され、室町頃より飼育される。江戸時代、徳川家治、徳川家斉もウグイスを愛して飼育する役人を置いたほどである。
●「ウグイスのフン」は化粧品として売られていた。またウグイスは詩や和歌に数多く詠われている。童話作家中山晋平の童話に『白頭鳥(ペタコ)』というのがある。ペタコとは、台湾や沖縄南部にしか生息しない小鳥である。ペタコの写真を見ると白頭鴬である、ペタコは台湾語で白い頭といい、中山晋平は台湾旅行の際にペタコの鳴き声を聞き童謡を創ったという。(昭和2年)国立国会図書館デジタル化資料 |
国立国会図書館デジタルコレクション資料 |
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