『奇観名話』管せいき筆


『奇観名話』管せいき著注・名前の「せいき」は漢字が表示出来ないため「ひらがな」にします。)
日本書紀によれば、斉明2年(658)に百済よりオウムがもたらされている。種類は不明である。オウムやインコの区別がはっきりしないが、日本人には人気の鳥であり、江戸時代初期より、愛玩用や見世物に長崎の出島より数多くが持ち込まれた。奇観名話の著者は、京都の医者である、一般の鳥ブームを当て込んだ出版で、掲載されている鳥は10点である。版元・芳野屋十朗兵衛ほか大阪の出版である。

江戸の博物誌は、形態や生態を幅広く記述することが 特長です。『奇観名話』も一般向けと言われるように、絵だけでなく、飼育法、万葉集や枕草子などの古典からの引用など色々な情報を描いている。

木版画 奇観名話木版の本 写真
木版画 オウムの飼育
右は九官鳥、左はオウム(鸚鵡)です。『宝暦8年(1758)夏に大阪の道頓堀でインコ4品やキンケイ(金鶏)など、故高槻藩永井直行候の愛禽だった外国産の珍鳥8羽の見世物があり、空前の大当たりとなりました。秋には江戸に廻り、またもや大評判でした。』 (第一章 江戸博物誌の歩み」国立国会図書館WEBから)国立国会図書館デジタル化資料 
木版画 インコの飼育
右は「五色インコ」、左は「緋インコ」オウム目インコ科
木版画 インコの飼育
右は「御花インコ」、左は「青海インコ」

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