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●源頼光は王権の守護者となる。 鎌倉時代以降になると、頼光像はしだいに超人的なものに発展していく、四天王と言われた郎党を使い朝廷(一条期の王権)の守護者となる。王権を守るため、賊だけでなく怪異・怪物も討伐することとなった。それが鬼同丸の討伐である。 ●鬼同丸の征伐… 鬼同丸は源頼光一行を待ち伏せる。鬼同丸は、牛を殺して腹中に隠れる、それを察知した渡辺綱は矢を射かけ、飛び出した鬼同丸の首を頼光が切り落とした。着られながらも首は頼光の馬に噛みついたという。上の画は鳥山石燕の「百鬼夜行拾遺第三巻」である、左が牛の腹に隠れる鬼同丸である。(参照・「源満仲・頼光ー殺生放逸 頼家の守護ー」元木泰雄著 ミネルヴァ書房 2004年)(注・鬼童丸とも言う) 『袴垂保輔鬼童丸術競図』画・月岡芳年 竪2枚 明治20年(1887)国立国会図書館所蔵 |
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● 曲亭馬琴による『四天王剿盗異録』(してんのうしょうとういろく)・文化2年では、鬼童丸が山中の洞窟で、『今昔物語集』などにある盗賊・袴垂に会って術比べをする場面がある。この小説は、「運命に呪われた保輔を巡って,源頼光の四天王・藤原保昌・和泉式部などが華麗に織りなすビカレスクロマン(悪漢小説)」である。これを描いた作品が、月岡芳年の『袴垂保輔鬼童丸術競図』(上図)である。 右図では、鬼同丸が口に松の束を加え、廻りから鳥が飛び立つ、袴田の廻りにはウワバミが鳥を攻撃する。 |
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