『有徳院加筆鷹画草稿』狩野栄川古信 東京国立博物館蔵
 
「放鷹の時もお供に召し加えられて、景勝の地にいたれば、必ず真図を作らしめらる。既に小原御狩りありしにも陪従して、その様を図せしめ、後に屏風に押されけるとぞ。ことさら鷹の図は、御教えを加えられしにより、詳密にいたりしとなむ。(略)中にも鷹の木にとまれる様は、むかしより名画にも、いまだに真を得し者まれなりしかば、常に御思惟ありて栄川が描きしを御筆の加わりし粉本ども今も家に蔵せり」(『徳川実記』付録十六)、吉宗の加筆は、爪の所と墨のところであるらしい。(参照・『狩野派の三百年』江戸東京博物館 平成10年刊)

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