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鬼女紅葉(紅葉伝説) 信濃戸隠山の鬼女。平維茂に退治されたといわれる。謡曲の「紅葉狩り」では「女に化けた鬼」とされているだけだが『信府統記』(1724)は鬼女の名を「紅葉」と明記している。 今日流布している伝説は、『北向山霊験記』(1886)という小説をタネ本としている。第六天の魔王の申し子として会津の伴笹丸夫婦の間に生まれた呉葉は,都に上って名を紅葉と変え,美貌と魔王から授かった力を使って源経基に近づく。経基の寵愛を受けるようになった紅葉は奥方を呪詛するが,発覚して戸隠山(長野県)に配流されてしまう。紅葉は超能力を使って,村人の信仰を集めるが、やがて人を襲っては人肉を食らう恐ろしい鬼女となり、天台宗の北向観音の加護を受けた、平維茂に退治されたという伝説である。 戸隠山は「九頭一尾の鬼」(九頭竜権現)を地主神とする開山縁起を伝えており,「酒呑童子」と同様に,中央の支配に抵抗して敗れた鬼の物語がこの地方でも古くから伝承されていたことがうかがえる。<参考文献>『日本伝説大系』7巻,小松和彦『日本妖怪異聞録』(小松和彦)( 出典|朝日日本歴史人物事典(株)朝日新聞出版) ●同様の伝説は主に三カ所に伝わる 、戸隠(旧 |
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●右「芳年武者旡類 相模次郎平将門」 画・月岡芳年 東京国立博物館所蔵 ●左「新選三十六怪撰ー平惟茂」画・月岡芳年 東京都立図書館所蔵 |
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