カメラは、ロンドン万博に出品されたパノラマレンズと三脚カメラである。ロンドン博覧会開催の頃には露出時間も短くなり、屋外や旅先に写真機を持ちだしポートレイトなどを流行した。

1839年、蛇腹式携行型銀板カメラ、三脚なども発明され、1844年にはすでに、150度の角度を写すパノラマ写真も撮られている。 1851年にはイギリスのアーチャー(F. S. Archer)がガラス板にコロジオンという液体の感光材料を塗布し、湿った状態で用いる湿板写真を発表し、鮮明な写真を低廉に作成することを可能にする。庶民にも手の届く金額になった。報道写真・ポートレイトなど、世界の様々な場所が撮影されるようになり、戦禍の様子やピラミッドといった名所、そして第1回ロンドン万博の会場である水晶宮の建設状況の撮影もなされた。写真の記録性が重要視された契機はロンドン博覧会の記録を撮ったことから始まったと考えている。


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