作品名『ドードーのいた日』 2006.04.05


家のかたちを模した額縁に、ドードーが一羽たたずんでいる。家の中には絶海の孤島モーリシャス島が見える。歴史の不幸な偶然がなかったならば、彼らはインド洋上の楽園で平和に暮らしていたであろう。ドードーの絶滅は、人間のエゴが引き起こした悲劇のシンボルである。

 榎本さんのホームページにいってみてください。あなたはそこで心の中に潜む永遠の少年達のイメージに出会うでしょう。

 ユング心理学では、男性の心の無意識層にある女性像、女性の無意識層にある男性像を人間が持つ普遍的なものと考え、純粋な異性のイメージとして、魂と結びつく大事なもの(元型)としています。私たちが文学や映像でファンタジックなものに引かれるのも、心の底にこのようなイメージを持っているからに違いありません。絵画は音楽と同様にダイレクトに、また、素直に心に 響いてきます。ドードーは確かに絵のようなの島にすんでいたのです。(2002年制作)

 
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