ドードーと群雄図

ルーラント・サーフェリー( Roelandt Savery )の油絵

《ドードー画、二つの説》

1.作者ジェラードはオランダの画家である。ドードーの画としてよく引き合いに出される有名な画である。 彼はグールドあとの人気ある画家として知られる。上の鳥たちは、中央がドードーである。右上がルリコンゴウインコらしいが 、正確な描写ではない、 左下はミイロコンゴウインコ である。後方の2羽はモーリシャスクイナである。上記の説明は荒俣宏氏の著作、『絶滅、希少鳥類』世界大博物館 別巻 平凡社1993年刊からの抜粋である
アイコン この絵は日本人のドードー研究の先駆者、蜂須賀正氏の研究書『ドードーについて』にも掲載されている画である。 この本は、私家本として制作されたが、蜂須賀氏は本の完成を見ずに死亡した。少数部数しか印刷されなかったため国会図書館にも納本されている。どんな経過をへて画が掲載されたのか詳しいことはわからない。おそらく大学博物館で見たのであろう。

2.この絵について、イギリスの自然史博物館では別の作者名をあげている。かの有名なルーラント・サーフェリー( Roelandt Savery )の油絵で、 G. Edwardsにより1759年に自然史博物館に寄贈されたと記載している。記載されているページは以下のとおり。公平に見て、絵を所有している博物館の記載が正しいと思います。(2004.09.13)

3.2012年 4月、小野塚力氏よりメールを頂いた。内容は『国会図書館に蜂須賀正氏の博士論文が収蔵されている』との御教示である。早速検索してみると『The dodo and kindred birds』と言うタイトルで収蔵されていた。1953年ロンドンで出版されていた印刷物である。荒俣氏の言う私家本が同じ物であるかどうか、今の時点では判らない。国会図書館で本の複写が可能なので取り寄せて確かめて見たい。しかし、残念な事に本の状態が悪く閲覧もできなかった。2012.04.27


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