ー歌川豊春の描く大名行列出立風景、2万石格の上屋敷門ー


上の絵は、藩上屋敷から藩主が江戸城へ向かう出立風景である。表門は開かれ迎えの駕篭が入るところである。大名屋敷門は、左側に方番所がある2万石格の格式を示している。歌川豊春(歌川派の祖と言われる)の浮絵と言われる遠近法で描かれている。勿論、青標紙を見て描いた訳ではない。見たとおりを描いたのである。江戸の大名屋敷は、確かに青標紙の格式に合わせて造られていた。

『歌川豊春(1735〜1814)鳥山石燕門人。西村重長・石川豊信門人の説や、京都で狩野派の鶴沢探鯨に学んでから、鳥山石燕の門人となったという説もある。歌川派の祖。浮絵を多く手がける中で、遠近法表現を従来より正確なものとし、錦絵風景画の基礎を築いた。』(参考・国立国会図書館の解説)、近年では、臼杵藩で御用絵師を務めた3代目土師権十郎=豊春同人説が有力となりつつある。この浮絵は、江戸中期後半の1764年から1780年頃と言われている。

「浮絵 御大名行列之図 歌川豊春」大英博物館所蔵
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