江戸時代の見世物小屋……浅草奥山・両国河岸・駱駝興行『和合 駱駝の世界』
 
駱駝の世界 木版印刷 木版画チラシ

「和合駱駝之世界」(2巻)江南亭唐立作・歌川国安絵 文政8年(1825)版元・森屋治兵衛 国立国会図書館デジタル化資料     2014.06.27更新

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 日本にやって来たオランダ人(阿野夫矢)は、なじみになった長崎丸山の遊女(大夫連山)に、愛の証にと「ふうふなかのよいらくだ」を贈るのである。絵は連れられてきた駱駝に驚く遊女連山達。

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 送られた遊女は駱駝の扱いに困ってしまう、何しろ大量の餌を食べるのである、そこの見世物興行師が現れ、駱駝を譲って欲しいと願うのである。駱駝は霊獣で「その絵姿を書き、壁に貼っておくと悪魔よけになる」、特に今流行の麻疹には良く効くので助けると思って譲ってくれと言う。

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 見世物は大当たりとなり、駱駝見たさに群衆が押し寄せる。何しろ見るだけで御利益があり、麻疹だけでなくどんな病にも良いそうだ。と噂が噂を呼び、大盛況である。

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 年中喧嘩が絶えない夫婦にも、大家がやって来て「駱駝の夫婦を見習えという。」見開き絵が11点ほどの絵双紙である。国立国会図書館デジタル化資料で、全頁を見ることが出来る。(注)駱駝について詳しく知りたい方は、見世物本の定番「江戸の見世物」川添 裕著 岩波新書を御覧ください。

国立国会図書館デジタル化資料 『駱駝之世界』

江戸時代にやって来た駱駝たち……
岡勝谷 象及駱駝之世界
『象及駱駝之図』絵・岡 勝谷 文久3年(1863)国立国会図書館デジタル化資料
 
  この駱駝は、文久2年(1862)にやって来たらしく、直ぐに興行に掛けられ両国西側で同年2月から、同年4月から浅草奥山で興行されたという。この駱駝はヒトコブラクダで、江戸庶民は、初めて見るヒトコブラクダに驚いたであろう。
 描いた絵師・岡 勝谷は、東京国立博物館所蔵の木挽町狩野派に名前があるが、詳細は不明
駱駝牝 作者不明
「駱駝牝」詳細不明 
 
  上記の文久3年にやって来た駱駝らしく、駱駝の寸法が書いてある。駱駝の瘤(こぶ)の下辺で5尺7寸(約174センチ)、足7寸(約23センチ)、顔の長さ1尺8寸(約57センチ)。この絵以外に牡の絵もある。文政4年(1821)にオランダ船によってももたらされたラクダの彩色絵。(早稲田大学図書館WEB展覧会所蔵)
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